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【適時調査】入院基本料だけではない!狙われる「重点施設基準」リストと返還金リスク

適時調査において、最も返還金額が大きくなるのは「入院基本料」ですが、調査官が次に厳しくチェックするのが、厚生労働省が「重点的に調査を行う施設基準」として指定している特定の加算群です。

これらは点数が高く、かつ「委員会開催」や「専従・専任配置」など要件が複雑なため、不備が指摘されやすい傾向にあります。 本記事では、最新の調査要領に基づき、重点調査対象となっている主要な加算と、その「不適合」ポイントを弁護士が解説します。

そもそも「重点的に調査する施設基準」とは?

適時調査には、数ある施設基準の中から「今回はここを必ず見る」と定められた重点調査項目が存在します。実施要領の「調査書」において、★印(重点確認事項)が付されている項目は、調査員の裁量ではなく「必須確認事項」として扱われます。

つまり、以下のリストにある加算を算定している場合、「ほぼ間違いなく詳しく調べられる」と覚悟して準備する必要があります。

【要注意リスト】狙われる主な重点施設基準

多くの病院で算定しており、かつ重点調査対象となっている代表的なものは以下の通りです。

重点調査対象

  1. 医療安全対策加算 1・2

  2. 感染対策向上加算 1・2・3

  3. 患者サポート体制充実加算

  4. データ提出加算

  5. 入退院支援加算

  6. 診療録管理体制加算

  7. 薬剤管理指導料


これらの加算は、単に「人がいるか」だけでなく、「組織として機能しているか(実態)」が問われるのが特徴です。

各加算の「指摘されやすい」急所

弁護士として立ち会った経験上、調査官が鋭く突っ込んでくるポイント(=返還金発生ポイント)はパターン化されています。

① 医療安全・感染対策・患者サポート(体制加算系)

これらは「委員会」「指針(マニュアル)」「研修」「巡回(ラウンド)」の4点セットが必須です。

メモ

  • 形骸化した議事録: 「毎月開催」が要件の委員会で、議事録の内容が毎月コピペのように同じであったり、出席者が固定メンバーのみ(現場の責任者が不在)だったりすると、「実態がない」とみなされます。

  • 「構成員」の定義ズレ: 感染制御チーム(ICT)や医療安全管理者の構成員が、届出上のメンバーと当日の出席者で食い違っているケースです。メンバー変更の届出漏れは致命的です。

  • ラウンドの記録不足: 「週1回のラウンド」が要件の場合、単に「実施しました」という記載だけでなく、「どこを回り、何を指摘し、どう改善させたか」という具体的な記録がないと、算定要件を満たさないと判断されるリスクがあります。

② データ提出加算

近年、最も厳格化されているのがデータ提出加算です。 DPCデータ(様式1など)と、実際の診療録(カルテ)の整合性がチェックされます。

メモ

  • 病名と実態の不整合: 「重症度、医療・看護必要度」を高く維持するために、カルテの記載と乖離したアップコーディング(過大請求)が疑われると、徹底的な突合調査が行われます。

  • 遅延・未提出: データ提出の遅延は論外ですが、データの質(不備率)も問われます。

③ 入退院支援加算

「専従」と「専任」の罠: 入退院支援部門の看護師や社会福祉士が、実際には他部署の業務(外来の応援など)を兼務していませんか?「専従」要件があるスタッフが、少しでも他業務を行っている記録(日誌やシフト表)が見つかると、その期間の加算すべてが返還対象となります。

重点項目の不備は「全期間返還」のリスクも

これら重点施設基準の怖いところは、「実態がない(=最初から要件を満たしていなかった)」と判断されると、算定開始時(あるいは前回の調査時)まで遡って、数年分の加算をすべて返還させられる可能性がある点です。

例えば、医療安全管理者の配置要件を満たしていなかった場合、その期間に算定した全ての入院患者の「医療安全対策加算」が剥奪されるため、被害額は数千万円〜億単位にのぼることもあります。

担当者任せにせず「第三者の目」で監査を

重点施設基準は、要件が細かく、現場の担当者(師長やコメディカル)だけでは「解釈のズレ」に気づかないことが多々あります。

メモ

  • 委員会の議事録は要件を満たしているか?

  • 「専従」スタッフの業務実態はクリアか?

  • マニュアルは最新の改定に対応しているか?

調査通知が来る前に、これらの「重点項目」だけでも模擬調査(プレ監査)を行っておくことを強く推奨します。当事務所では、適時調査の視点に精通した弁護士が、貴院の書類や体制の不備を洗い出し、改善をサポートします。

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